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リップル(XRP) 主要ニュースまとめ【2025年6月15日から21日】

【XRPニュース 6/15-21】SECとの和解進展、カナダでは世界初の現物ETFローンチ

2025年6月15日から21日にかけて、暗号資産XRP(リップル)を取り巻く環境は、規制と市場の両面で大きな進展を見せました。

長年の懸案であったSECとの訴訟で和解が現実味を帯びる一方、カナダでは世界初となるXRPの現物ETFが取引を開始しています。

SECとの訴訟で和解案が進展、控訴手続きは一時停止

(6月16日)
米国の証券取引委員会(SEC)とRipple社の間で長年続いた訴訟が、和解に向けて大きく前進しました。6月12日、両者は2回目となる和解案を共同で裁判所に提出。機関投資家へのXRP販売を禁じる命令の撤廃や、罰金の減額などが盛り込まれています。 1

この和解案が裁判官に承認されれば、訴訟は正式に終結する見込みです。 2 この進展を受け、両者は控訴審の手続きを8月15日まで一時的に停止するよう申請しました。訴訟終結への期待感から、XRPコミュニティには安堵と楽観的なムードが広がっています。

カナダで世界初のXRP現物ETFがローンチ

(6月18日)
カナダの規制当局がXRPの現物ETF(上場投資信託)を承認し、6月18日にトロント証券取引所(TSX)で取引が開始されました。 7 これは、資産運用会社Purpose Investmentsが提供する「Purpose XRP ETF」で、世界で初めてXRPそのものを裏付け資産とする上場投資信託となります。 9

ティッカーシンボル「XRPP」で取引され、カナダの投資家は税制優遇口座を通じて手軽にXRPへ投資できるようになります。 11 このニュースを受け、XRPの価格は前日比で約7%も急騰しました。 12

米国のXRP ETF審査は延期、最終判断は10月に持ち越し

カナダでのETFローンチとは対照的に、米国でのXRP現物ETFの承認は当面待たされることになりました。SECは6月17日、フランクリン・テンプルトン社などが申請しているXRP現物ETFについて、審査期限を延長し、最終判断を2025年10月25日まで先送りすることを明らかにしました。 14

現在米国で申請中のXRP関連ETFはすべて、最終判断が10月中旬から下旬に設定された形です。年内の承認を期待していた市場の一部からは、「XRPアーミー(熱心な支持者)にとっては、もうしばらく忍耐が必要だ」との声も聞かれています。 17

XRP台帳の取引件数が過去最高に、1日500万件超を処理

(6月15日)
XRPが使われる分散型台帳技術であるXRPレジャー(XRPL)のネットワーク利用が、過去最高を記録しました。6月15日には、24時間で約510万件もの取引が処理されました。これは通常時の約10倍にものぼる規模です。 20

驚くべきことに、これだけの取引量にもかかわらず、ネットワークの混雑や手数料の高騰は発生しませんでした。この記録的なトラフィックは、XRPL上のDEX(分散型取引所)NFT(非代替性トークン)取引の活発化が牽引したと分析されており、XRPLの技術的な成熟と実用性が証明された形です。

裁判への期待感からXRP価格が急騰、その後は調整局面に

(6月16日前後)
SEC訴訟の和解への期待から、6月16日にはXRP価格が一時1XRP=2.3376ドル(約320円)まで急騰し、今年最高値圏を記録しました。オンチェーンデータ(ブロックチェーン上のデータ)によると、XRPのアクティブアドレス数は過去3ヶ月平均の約8倍に急増。100万XRP以上を保有する「クジラ」と呼ばれる大口投資家のアドレス数も、史上最多となりました。

これらのデータは、市場参加者が将来の価格上昇を見込んでXRPを積極的に取得していることを示唆しています。しかし、週末にかけて裁判所から明確な判断が出なかったため、価格はその後2.15ドル前後まで一服し、調整局面に入っています。

約600億円相当のXRP大量移動、正体はRipple社内の資金調整

(6月17日)
6月17日、2億XRP(時価約4億3900万ドル=約600億円)という巨額の資金移動が検知され、コミュニティに波紋を広げました。当初はRipple社による市場への放出かと懸念されましたが、その後の調査で、これはRipple社内のウォレット間で行われた定例的な資金移動(リバランス)に過ぎないことが判明しました。市場への新たな売り圧力ではなかったため、価格への影響も限定的でした。

大口投資家の売り圧力と市場の成熟

今週は、匿名のクジラが約2,690万XRPを取引所に送金する動きも観測されました。 33 通常、これは売却のシグナルと見なされますが、今回は価格が安定を保ち、大きな下落にはつながりませんでした。専門家はこれを「XRP市場の成熟の証」と評価しており、多少の売り圧力では動じない、底堅い市場構造に変化しつつあることを示しています。

Ripple社のステーブルコイン「RLUSD」、Alchemy Payに採用

(6月17日)
Ripple社が発行する米ドル連動型ステーブルコイン「RLUSD」の普及にも進展がありました。決済プラットフォーム大手のAlchemy Pay社が、自社の決済ネットワークにRLUSDを統合すると発表したのです。 39 これにより、世界173か国以上のユーザーが、クレジットカードなどで直接RLUSDを購入できるようになります。 41

強気派アナリストの予測と、IPOへの期待

市場では、XRPの将来価格について強気な見解が相次いでいます。ある著名トレーダーは、今サイクルで価格が最低でも8ドル、場合によっては19ドルまで上昇する可能性があると大胆な予測をしています。 43 また、Ripple社が近い将来にIPO(新規株式公開)に踏み切れば、XRP価格に大きなプラスの影響を与えるとの期待感も高まっています。 44

弱気シナリオの警告も、重要サポートラインが焦点に

強気な声の一方で、テクニカル分析の観点から警鐘を鳴らす専門家もいます。6月15日のレポートでは、XRP価格が重要な下値支持線である2.05ドル付近で推移しており、これを明確に割り込むと、大規模な売りを誘発する恐れがあると指摘されています。 49 市場心理も楽観一色ではなく、短期的な下振れリスクは依然として残っています。強気・弱気両方のシナリオを念頭に置いた、慎重なリスク管理が求められるでしょう。


参考文献:引用文献

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