イーサリアム

リップル(XRP) 主要ニュースまとめ【2025年6月21日から27日】

【イーサリアム週次ニュース 6/21-27】中東停戦で価格急騰、機関投資家の買いも加速

2025年6月21日から27日にかけての1週間、イーサリアム(ETH)市場は地政学的なニュースに大きく揺さぶられました。中東での停戦合意の報道が価格を急騰させる一方、水面下では機関投資家による静かな買い集めが進んでいることが明らかになりました。この記事では、イーサリアムを取り巻く最新の動向を、市場の反応や技術的な進歩も含めて詳しく解説します。

中東紛争の停戦でETH価格が急騰

(6月23日深夜)
トランプ元米大統領がイラン・イスラエル間の停戦合意を電撃的に発表したことを受け、投資家心理が大きく改善しました。 1] これに最も敏感に反応したリスク資産(価格変動の大きい資産)の一つであるイーサリアム(ETH)の価格は、数時間で約9%も急騰し、約2,420ドルに達しました。

この急騰の背景には、停戦発表前からクジラ(大口投資家)が価格下落中にETHを買い増していたこともあります。 2] 紛争中の下落局面で合計2.65億ドル相当のETHが買い集められており、市場の堅調な基礎的需要を示しています。SNSでは「停戦のおかげでマーケットが救われた」といった声が聞かれ、市場の強気転換への期待感が高まりました。 10]

戦争不安によるフラッシュ・クラッシュと、その後の急反発

(6月21日夜)
停戦発表に先立つ6月21日の夜、イーサリアム価格は「フラッシュ・クラッシュ」と呼ばれる急落に見舞われました。中東情勢の緊迫化を伝える報道などを背景に、わずか1時間で約7.5%も下落し、一時2,224ドルまで急降下しました。 11]

しかし、下値の2,250ドル付近では強い買い支えが入り、価格はV字回復を遂げました。この急落局面での素早い買い戻しは、前述のクジラによる「押し目買い」が影響したと見られています。 18] 結果的に、この一連の動きは市場の底堅さを証明する形となりました。

イーサリアム開発者、「6秒ブロック提案」でネットワーク高速化へ

(6月24日)
イーサリアムのコア開発者であるバルナベ・モノ氏は、ブロックが生成される時間(スロットタイム)を現在の12秒から6秒に半減させる改善提案(EIP-7782)を発表しました。 22]

この提案は、2026年後半に予定されている次期大型アップグレード「Glamsterdam」に盛り込むことを目指しており、実現すればイーサリアムの処理速度は現在の2倍になる可能性があります。 24] これにより、DeFi(分散型金融)取引の効率化や手数料の低減など、ユーザーの利便性が大幅に向上すると期待されています。

ブラックロックETFなどに資金流入が続く

機関投資家からイーサリアムへの資金流入が加速しています。世界最大の資産運用会社ブラックロックが運用するETHの現物ETF(上場投資信託)には、この週だけで4.92億ドルもの資金が流入し、設定来最長の連続資金流入記録を更新しました。 33]

イーサリアム関連のETF全体でも15営業日以上連続で資金が純流入しており、機関投資家の旺盛な需要がETH価格の下支え要因となっています。 35] アナリストからは、ETHの投資ストーリーが転換点を迎えているとの指摘も出ています。 38]

米上場企業シャープリンクがETHを大量購入

米ナスダックに上場するゲーミング企業、シャープリンク・ゲーミング社が、6月16日から20日にかけて約3,060万ドルを投じ、12,207 ETHを追加購入したことが明らかになりました。 41] これにより、同社のETH保有残高は188,478 ETH(時価約4.7億ドル)に達し、上場企業として世界最大級のETH保有者になったと主張しています。

同社は、ビットコインを大量に購入したマイクロストラテジー社の戦略をETHで模倣する方針を掲げており、企業資産を暗号資産へ転換する動きとして注目されています。

実世界資産のトークン化市場が240億ドル規模に、イーサリアムが依然6割を占有

DeFiデータ企業のRed Stone Financeによると、不動産や債券などの実世界資産(RWA)をブロックチェーン上で扱う「トークン化」市場の規模が、240億ドル(約3.3兆円)に達したことが分かりました。 50]

2022年比で380%という驚異的な成長を見せるこの市場において、イーサリアムは依然として主要なプラットフォームとしての地位を維持しています。市場全体の59%にあたる、計75億ドル相当のトークン化資産がイーサリアム上に存在しており、「機関投資家にとって事実上の業界標準」と位置付けられています。

香港政府が暗号資産の包括的な規制方針を発表

(6月26日)
香港政府は、暗号資産に関する新たな政策方針声明を公表し、同地域を暗号資産ハブとして発展させる具体策を示しました。 60] 声明では、カストディ(資産管理)業者や取引所、ステーブルコイン発行体に対する包括的なライセンス制度の導入準備を進めると表明。特に、前述の「実世界資産のトークン化」を金融市場の多様化策として重視し、法制度の検討を進めるとしています。

ETHステーキングが過去最高、一方でL2上のETH残高は減少

市場データによると、ステーキング(ネットワークへの資産預け入れ)されたETHの総量が3500万ETHを超え、過去最高を更新しました。 68] これは、投資家がETHを長期保有する傾向を強めていることを示唆しています。

その一方、レイヤー2(L2)ネットワーク上に預けられているETHの残高は大幅に減少しています。これは、L2関連トークンの価格下落や、ステーキング人気の高まりを受け、投資家がより安全なイーサリアムのメインネットワークへ資産を回帰させている動きと見られています。

イーサリアムの取引手数料が数年来の低水準に

(6月23日前後)
イーサリアムのネットワーク手数料(ガス代)が、ここ数年で最も低い水準にまで低下しています。 77] 背景には、一時過熱したミームコインブームの沈静化や、多くの取引がL2へ移行したことがあります。また、2024年3月の大型アップグレード「Dencun」により、データ利用効率が改善したことも大きな要因です。 79] この手数料低下はユーザーの利便性を大きく向上させており、イーサリアム利用の促進につながっています。


参考文献:引用文献

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